私たちが子どもに伝えてあげられること
世界を覆う冷たく重い雨雲
子どもたちとのお風呂タイムはたわいもない会話を楽しむリラックスの時間であり、子どもたちのココロの動き垣間見る貴重な時間でもある。
長男はそろそろ卒業して、一緒に入ることも少なくなったが、次男は私とお風呂に入りたがる。
今日も次男と湯船につかり、壁に貼られた世界地図を見ていた。地図に書かれた「サのつく国を探せ!」という指令に取り組む次男。そのうちに国の大きさや、形、好きな国旗などの話に移る。そして、次男が一言。
「フランスには行きたくない。っていうか海外旅行は行かない。だって今、戦争してるんでしょ。」と。
私が慌てて
「戦争なんてしてないよ」と、言うと。
「そうだ、攻撃されてるんだ」と。
「攻撃って言うか・・・。狙われて、しまったんだけど・・・」と、何て返していいか、戸惑う私。
そこで、この話は通り過ぎて行ってしまったのだが。私の中で腑に落ちない、説明しようのない言葉が宙に浮く。
先日も長男がフランスのテロの経緯を詳しく解説していたテレビのニュースを見ながら一言。
「ISをみんな殺しちゃえばいいんじゃない」と。
私ははっとした。すごく単純で物事の一面しか見ずに導き出されるその発言に。
子どもならば当たり前の思考回路かもしれない、でも・・・。
「人を殺してしまえば、済むのかな。殺された人たちにも家族や大切に思う人たちがいるんだよ。」と。
もしかしたら、報道を見た沢山の人が、長男と同じように思ったのかもしれない。でも、それでは何も解決しないんだと、世界中の人が思っている。
もどかしさが世界を覆う。
一歩間違えれば、第三次世界大戦。なんて言葉が全くの見当外れでもないような雰囲気。
これからの世界を作っていく子どもたちに、今の世界をなんて説明すればいいのだろう。
国を捨て、住む家を探して国境を渡る人々。
見えない恐怖に怯える人々。
いくら人々が国境に線を引いても、それはもはや虚しい努力。
情報も人も爆弾も、今は簡単に国境を超えてやってくる。
ココロに武装はしたくない。
必要なのは正しい知識と、何が正義かを見極めることができる目を持つことだ。
手を胸に当て考える。
青く美しい地球を汚すことのない世界を繋いでくために。
私たちが子どもたちに伝えるられることは何?
ISパリ同時多発テロ:仏は子どもたちにどのように伝えるのか by International Business Timeshttp://jp.ibtimes.com/articles/1610721