「やってみたいことはきっとできる」
幼稚園の園長先生の言葉
子どもたちが通った幼稚園。
私が通った幼稚園でもある。
結婚をして数年後、私は実家の近くへ引っ越したので、子どもたちは私が卒業した幼稚園を卒業し、私と同じ小学校に通っている。
引っ越す前はそれほど強く意識をしたことではなく、たまたま気にいった物件が実家の近くにあったこと。実家の近くは便利で良いと思ったこと。と、特に大意を持った引っ越しではなかったのだが。
子どもたちが幼稚園、小学校へ通学し始めて気が付いた。母校が一緒ってなんて幸せ。
校歌が一緒に歌える。思い出が共有できる。人が繋がる。
校歌なんて、卒業したら一度も歌う機会がない。記憶のどこかに終われ、終ったことさえ忘れ去られてしまうだろう。
そんな校歌を、子どもたちが呼び覚ましてくれた。子どもの頃の記憶というのはすごいもので、ちゃんと覚えているのである。子どもの頃の断片的な記憶と共に、呼び出された校歌。
お弁当の時のコップが40年前と同じ。縄跳びが40年前と同じ。お教室に置かれたピアノ、園庭の木々、玄関前の大きな階段と振り子時計。温かな記憶と共に、呼び戻される。
子どもたちが卒業してからも、幼稚園には子どもたちが遊びに行ったり、幼稚園の行事に参加したりと、繋がっている。毎年、年賀状も幼稚園に宛に書いて、子どもたちの近況を伝えている。
今年も園長先生からの年賀状が届いた。
そこに書かれていた言葉。
「大智君、海星君、やってみたいとおもっていることはきっとできることです。好きなことをどんどんやってみてください」
私のほうがぐっときた。何度も読み直し、子どもたちに読んで聞かせた。
「やってみたいことはきっとできる」
「やってみたいけど、私は無理」「できるはずない」「そんな力もないし」「やっぱりむりだろうな~」そんな言葉で処理されてきた「やってみたいこと」。
もしかしたら「やってみたいことはできるの・・・」かもしれない。
いくつになっても、いつになっても。
子どもたちに、ずっと覚えておいてほしい言葉。
そして、私も。
諦めそうになった時に、何度も何度も繰り返して呟こう。
「やってみたことはきっとできる」
園長先生、素敵な言葉をありがとうございます。