日野原重明さんのココロに響く言葉
「アートを生きた人」
ひそかに心の師としてお慕い申し上げている日野原重明さん。
そのお言葉一つ一つがココロに強く響きます。
朝日新聞に連載されているエッセイより。
英語のArt。普段は美術、芸術などに使う単語ですが、その単語の中には優れた腕前や熟練といった意味も含まれていると。
日野原重明さんの座右の銘が
「医学は科学に基づくアートである」byウィリアム・オスラー博士
イメージとしてすごく頷ける言葉。
そして、日野原重明先生がご紹介されいている言葉がもう一つ。
精神科医 神谷美恵子氏が著書『生きがいについて』の中で書かれている、
「人間が最も生きがいを感じるのは、自分がしたいと思うことと義務とが一致したときだと思われる」
日野原重明先生はこう続けていらっしゃいます。
まさにその通りで、芸術家に限らず、全身全霊で打ち込む対象を見いだし、それを追求し続けることができた人々は、いわば「アートを生きた」のではないかと思うのです。
「アートを生きる」
全身全霊で打ち込む対象・・・。追及し続ける・・・。
それを見つけることはたやすいことではなく、人生の大半はそれを探し続ける作業なのではないかと思う。
でも、視点を変えてみてみれば、今、自分が置かれている状況の中、その一つ一つを大切に生きようと思えば、全身全霊で打ち込み、追及し続ける対象は手の届くところにあるのかもしれない。
私だったら、家庭を守ること、子どもを育てること、今手元に与えられている仕事。それら全てを全身全霊で打ち込むべき対象と思い追及し続けていけば・・・。
その先にきっと「自分がしたいことと義務」が合致して見えてくるのではないだろうか。
自分の生きる道はこれだ!と、邁進出来る人は幸せ。一輪の大輪の花を咲かすことができるだろう。
でも、探しながら寄り道を沢山して、色々な花の種を蒔き続け、色とりどりのお花畑にする人生も素晴らしい。
「アートを生きる」とは、また100人100様の生き方があると言うこと。
自分の人生は自分だけしか描けない。その価値判断も人それぞれ。
それでいいんだと思う。
全霊全身で自分の生を追求し続ける。それさえ忘れなければ。
アーティストとしての人生の集大成を晩年に顧みることができれば、私の人生はまんざらでもない。
そのために1ページ1ページを大切に。毎日作り上げているのである。
今日も大切な1ページを描こう。